俺と百割の快濶

俺と幸せの材料 もくじ (登場人物) 第一章 「出会い」 第二章 「発売」 第三章 「恋心」 第四章 「告白」 第五章 「デート」 第六章 「旅行」 第七章 「誤解」 第八章 「戦闘開始」 第九章 「突撃」 第十章 「発売そして団結」 第十一章「オーディション」…

結果が表示された。 1000%SPARKINGの横に表示されていた文字は、7。 7位。7位で、終わってしまった。 俺とセンスパはしばらく何も喋らなかった。 その沈黙を破ったのはセンスパの方だった。 「・・・・・駄目、でしたね」 「・・・・・うん」 俺は何も喋る気になれな…

妹さんの表情はいつも見せてくれた活気にあふれたものとはほど遠いものだった。現実を飲み込めることはできるが、それをしたくない、というような青ざめた表情は、月明かりだけでも確認できる。 「あ、あの――」 俺はそう言いかけたが、その瞬間、妹さんはは…

「郵便でーす」 花鳥風月のライブから一週間後の日曜日。俺は一階の方から聞こえるその声とインターホンの音で目を覚ました。 時計を見ると午前8時。起きあがってもう一つあるベッドの方を見る。いつも早起きのセンスパが珍しくまだ眠っていた。 俺は手近に…

その翌日のことだ。センスパとの決別も解消しほっと一息つきたいところだったが今日は平日。つまり俺は学校でだ。 「いってらっしゃい」 今まで通り、そう、今まで通りにセンスパに送り出され、俺は自転車のペダルを強く蹴った。 「おはよう」 と声を掛けら…

センスパと遊園地に行ってから数日後のことである。 学校に行こうとする俺にセンスパが 「今日、私一人で出かけてもいいですか?」 と尋ねてきた。 「どうして?」 俺が聞き返すとセンスパは一瞬だけ言葉を躊躇してからうつむき加減に呟くように返答をする。…

10月4日。 世間では何のことはない、ただの水曜日と認知されている今日だが俺にとっては指折り数えて待ちに待った特別な日だと言えた。 そう、アニメ版ネギま二期の放送日である。 その日、俺は学校が終わると全速力で自転車を走らせ家に戻ると、部屋にある…

「おーい、そっちもっと引っ張れ!」 あいつが声を張り上げている。俺はその言葉に従う。 あいつは手慣れた手つきでテントを作っているところだ。そのあいつにこき使われて、その場にいる俺とあの人はテントを一つ作り終え、二つ目のテントに取りかかった。 …

遊園地に遊びに行ったのは楽しかったのだが、多少くたびれてしまった。 俺はコンピュータの電源をつけ、キーボードに手を置いた。 30分ほどブラウジングを続けていたが、突然本体の内部からブツン、という音が聞こえた。 「なんだ?」 俺がそう言うと、横で…

――ここは、何処だろう。 うっすら目を開けた俺は、一番はじめにそう思った。 目を開けると、一番最初に見えたのは天井。しかも、見慣れた部屋の天井ではない。コンクリートのタイルが貼り付けられている。これは、何処に天井だ? 少し横に目をやると、そこに…

その後、軽食店で昼食を取った俺とセンスパは途中で別れた。 俺は午後からの、あいつとの約束のために駅へと向かう。時間が押している。俺は足を速めることにする。 時間に2分遅れで到着すると、駅前の待ち合わせスポットである銅像の前に、あいつはいた。あ…

8月も終わりにさしかかったある日。 ネットを騒がせた祭り、通称ハピマテ祭りから一年が過ぎた。 あのころ中学三年生だった俺も、今は高校生。学区内NO.2の志望校に入学しほっとしたのもつかの間、ついていけなくなりそうな速度の授業に、やっと慣れてきたと…